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TVドラマ『美しい彼』(凪良ゆう)レビュー!

平良は不憫なぼっち男子ですが、どこか達観しているところがあって芯が強いです。清居は群れの王様というより、一匹狼の清居にみなが集まってるという風で、自分なりのポリシーを持っていて平良の人権をどこまでも侮辱するようなことはしません。


原作では振り回されているのは平良ではなく清居のほうで、だいたい受け攻めからして……ふふふふ。
そんなBLなので、スクールカーストの酷さに辛萌えするタイプとはちょっと違うんです。どこか突き抜けてるというか、じめッとし過ぎていない原作の空気をドラマ化でもうまく掬い取っていると思いました。冒頭の幼少期の辛い経験をシルエットで影絵のようにサラッと描いて見せる演出からして、お!と思わせました。


そして、ラストのエンディングでは清居のことを思って悶々とする平良の姿が。汗ばんで濡れてて色っぽかったです! ドロッとした欲望をないものとして蓋をせずに、匂わせてくれるところも良かったです。


今後の展開もとっても楽しみです! 凪良ゆう先生のBL小説の代表作と言える同名原作小説をTVドラマ化した『美しい彼』。萩原利久さんが平良らしくて、八木勇征さんが清居そのもので、原作ファンも納得できるはず。ぜひ見てみてください!

《あらすじ》
幼い頃から周囲に馴染めず、うまく言葉が伝えられない「吃音症」に悩む平良一成(萩原利久)。両親が気を遣って買ってくれたカメラで何気ない日常を写す日々を送り、自分の人生に半ば諦めを感じていました。高校3年生の新学期にいつも以上に緊張してしまった平良は「吃音症」が出て、自己紹介で自分の名前が言えなくなってしまいます。そんなとき、絶妙なタイミングでクラスメイトの清居奏(八木勇征)が教室に入ってきたことにより、クラスの空気が一変し、平良は偶然にも清居に助けられます。この瞬間、平良は清居を一目見て強烈に惹かれてしまいます。「吃音症」が出たために平良は清居たちのグループのパシリにされますが、平良はそれを苦と思うどころかむしろ嬉しく思うのでした。


この思いは、憧れなんでしょうか、それとも……? 自分の気持ちに整理ができずにいる平良でしたが、クラス内で力関係が変わるある出来事をきっかけに、2人の関係は急展開していきます。

(文/牧島史佳)

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牧島史佳

BLに生かされてます!ハピエン好きだけど、作品が良ければメリバも読む(かもしれない)です。

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