【新刊】本郷地下『シティ・ライツ・バースデイ』レビュー

泣けちゃう!“運命”を考えさせられる感動のオメガバース

《解説》
『メトロ』や『世田谷シンクロニシティ』など、不器用に生きる人たちを優しく見守るような作品を手がける本郷地下先生の新刊。確かな“運命”を前に、ひたむきに生きる二人と一人を描いたオメガバースBLです。

《コメント》
うぅ、泣いてしまいました。オメガバースだけど激しくはなくて繊細で優しいお話です。えっちなシーンも少なくないのですが、激しいなかにも体温を感じる優しさがあるし、物語が切なくも温かいです。

主人公は平凡なβの東馬で、彼はΩのまほろと出会います。まほろは風俗で働きながら、幼少期に出会った“運命の番”であるαを探しています。東馬は双子のαの兄がいて、辛い心の傷を負った過去がありました。東馬はまほろの捜索を手伝うことを申し出て、一緒に探していくうちにまほろへの想いを募らせていきます。
果たしてまほろは“運命のα”を探し出せるでしょうか?まほろが出す答えは?東馬のまほろへの想いは?

読んでいて、“運命”ってなんだろう?“幸せ”ってなんだろう?って思いました。よく「自分のベターハーフがどこかにいるかもしれない」って聞きますよね。でも、自分を補う自分にピッタリの相手がいたとして、物理的な距離が近く時間的にも時代が同じところに生まれ落ちて出会わないことには意味がないと思うのです。そんなベターハーフと出会えるなんて現実的ではない奇跡なのかもしれません。
だとしたら、“運命の人”でなくても、物理的にも時間的にも自分の傍にいて寄り添ってくれる人って大切なのでは……。同じ時代に生まれて物理的な距離も近くて、出会えた人こそ“運命の人”なのかもしれません。筆者は自分と出会って傍にいてくれる人を大切にしようと改めて思いました。みなさんは読後にどのように感じられるでしょう。

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牧島史佳

BLに生かされてます!ハピエン好きだけど、作品が良ければメリバも読む(かもしれない)です。

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